Column.10
渥美半島、食材の宝庫をロングドライブ
黒潮の遠州灘に面し三河湾に突き出た渥美半島。魚の幸が豊富なのはもちろんのこと、 県内・・・いえ全国でも屈指の農業生産地でもあるんです。美味に事欠かないビッグな半島をぐるり巡ってみましょう。
- コース内容 -
外海と内海。異なる漁場から水揚げされる豊富な海の幸。
太平洋と三河湾に大きくせり出している渥美半島。
潮風を感じるシーサイド、そして青々とした田園風景が連なる爽快なドライブコースです。
先端の伊良湖岬周辺は県内きっての海辺のビュースポット。碧い海を背景に青い空へ伸びる白亜の灯台、
白砂がなだらかな孤を描く恋路ヶ浜、白波が弾ける日出の門など、自然のコントラストがまぶしい絶景が次々に現れます。
海の幸は豊富で、しらすや大あさりなど庶民的な素材が名物。食堂や土産物店で気軽に食べたり、購入することができます。
南側は黒潮渦巻く太平洋に面し、北側は穏やかな三河湾に望むため、水揚げされる魚介の種類が豊富なのも特徴です。
鮮魚はもちろんのこと、ひと手間をかけてよりおいしく、より食べやすく加工した名物も少なくなく、豊かな海の恵みを活かそうとしてきた人々の知恵が、多彩な美味には注がれているのです。
START!!
①お土産・ご宿泊・新鮮魚貝お食事処 恋路ヶ浜 萬八屋
恋路ヶ浜に面した食堂。店先で焼く大あさりの香りに思わず引き寄せられてしまいます。貝が泡立ってきたら醤油と酒をかけて味つけし、いっそう湯気の香ばしさがアップし、食欲をそそります。熱々のままほおばると、ぷりっと弾力のある身から貝の滋味と潮の風味が広がります。
大あさりは実はあさりの仲間ではなく、ウチムラサキという種類の貝。愛知や三重ではポピュラーですがが、他の地方ではあまり食べられない隠れご当地食です。身が大ぶりで家庭で上手に焼くのは意外と難しいので、出かけ先の食堂や宿でいただきましょう。
<店舗情報>
住所:田原市伊良湖町2814-4
TEL:0531-35-0007
営業時間:8:00~16:30(日没まで)
定休日:無休
座席:60席
駐車場:80台(共用)
②菓子蔵 関
渥美半島ならではのおみやげがあさりせんべい。一見シンプルなお菓子ですが、砂質がよい漁場で育ったあさりを仕入れてしっかり砂を吐き出させるなど仕込みに手間がかかるそう。地場の特産品であるあさりの魅力を広めたいとの郷土愛から生まれた一品なのです。あさりのうまみと適度な塩気が軽い口あたりの中でひとつになり、子供ならスナック感覚で、大人なら酒のおつまみとして、1枚もう1枚と止まらなくなります。
青のりやちりめんじゃこ、エビ、大葉などあさりにも地場産の食材を採り入れ、7種のバリエーションがある。8枚432円
<店舗情報>
住所:田原市田原町萱町37
TEL:0531-22-0868
営業時間:9:00~20:00
定休日:年中無休
駐車場:5台
- 全国でも有数の農業産地 野菜、フルーツ、肉の美味揃い -
そして、漁業とともに農業も盛んなのが渥美半島の特徴。温暖な気候を生かして、野菜、果物、さらに畜産と多様な食材が生産される全国でも有数の農業王国でもあるのです。これらの食材を盛り込んだ多彩な丼を食べ比べできる「田原どんぶり街道」はまさに食材の宝庫・渥美半島ならではの企画。田原市内の40軒以上の飲食店が地元産食材を使ったオリジナル丼を出しています。例年、1年間を通したスタンプラリーを行っているので、何度も足を運んで食べ比べてみる楽しみもあります。
走り甲斐のあるロングドライブの間にバラエティに富んだ地元の食材を味わい尽してください。
③めん処 はないち
田原どんぶり街道参加メニューは赤羽しらす丼。すぐ近くの赤羽漁港で水揚げされた新鮮なカタクチイワシの稚魚を釜茹でしたしらすがたっぷり。ふんわりした食感で、ほのかな潮の香りと甘みがほかほかのご飯とよく合います。途中で醤油を少し足らすと味の変化も楽しめます。他にしらすのかき揚げ丼や、しらす入りのおろしそばなどもあり、渥美半島の美味を様々な形で味わえます。
<店舗情報>
住所:田原市赤羽根町赤土25-8
TEL:0531-45-4187
営業時間:11:00~15:00、17:30~20:00
定休日:月休(祝日の場合は営業、翌休)
席数:105席
駐車場:30台
④お食事処 もく
渥美半島どんぶり街道参加メニューは田原ポークソースかつ丼。分厚いとんかつは田原ポークの柔らかさと甘みを味わうにはぴったり。自家製オリジナルブレンドソースが肉の甘みを引き立てます。ボリュームもあり、大食漢でも十分満足できそうです。
<店舗情報>
住所:田原市田原町清谷81
TEL:0531-22-2038
営業時間:11:00~14:00/17:00~23:00
(11:00~14:00は禁煙タイム)
定休日:水曜日
席数:34席
駐車場:6台
⑤シーサイドファーム伊良湖
※ 今シーズンのメロン狩りは休業
渥美半島は国内屈指のマスクメロンの名産地。温暖で晴天日が多い環境が、メロン栽培に適しています。シーサイドファーム伊良湖は地元の生産者が共同運営する観光農園。6~9月にかけてメロン狩りを楽しめ、自分でもいだ1玉をおみやげにできる他、その場で食べ放題も。蜜がしたたる完熟果肉のとろけるような甘みはまさにゴージャス&デリシャスです。
<施設情報>
住所:田原市和地町下大通155
TEL:0531-38-0031
営業時間:10:00~17:00
定休日:期間中無休
メロン狩り/6月初旬~9月末日まで
GOAL!!
渥美半島観光ビューロ― Tel:0531-23-3516
取材【ライター 大竹 敏之】
<プロフィール>
名古屋メシと中日ドラゴンズをこよなく愛する名古屋在住のフリーライター。雑誌、新聞、Webなどに名古屋情報を発信。著書は『名古屋の商店街』『名古屋めし』『名古屋の喫茶店』『名古屋の居酒屋』など。コンクリート仏師、浅野祥雲の“日本唯一の研究家”として作品の修復活動にも取り組んでいる。