有松・鳴海の古い町並み(ありまつ・なるみのふるいまちなみ)
風情漂う東海道を歩いてみよう
有松のまちは、慶長13年(1608)に尾張藩の奨励によってつくられました。耕地も少なかったため、副業として絞染めを工夫したのが有松絞のはじまりです。
ところが天明4年(1784)、大火により村の大半が焼失するという災難に見舞われました。復興をはかるなか、建物は火災に備えて漆喰を厚く塗り込めた塗籠造とし、萱葺き屋根に替わって瓦葺が使用されました。今も当時の面影を残した町家が並び、有松地区ならではの風情を漂わせています。
重要伝統的建造物群保存地区に選定
1984年に名古屋市の町並み保存地区第1号として指定された有松。2013年には町並み保存地区内の東海道が無電柱化され、美しい江戸の景観がよみがえりました。そして2016年、大都市の街道沿いとしては初めて、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。
※ 重要伝統的建造物群保存地区とは、文化財保護法に基づく文化財の種別のひとつ。
有松の有力な絞問屋の屋敷の内部を見てみよう
天明4年(1784)の大火ののち、有松にはさまざまな防火対策が施された家屋が建築されるようになりました。
例えば愛知県指定文化財の服部家住宅は、代表的な歴史建造物。服部家は、寛政2年(1790)創業の絞問屋で、屋号は井桁屋といいます。
幕末、明治期の尾張地方に伝わる町屋建築の典型的な家屋で、連子格子になまこ壁、虫籠窓、塗籠造、卯達と、火事を恐れ防火対策に力を入れた当時の人々の思いが伝わってきます。
ほかにも当時の商家の繁栄ぶりを細かく今に残した旧家「竹田邸」や重厚なつくりをした大邸宅「岡邸」など見どころがいっぱいです。
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有松駅から数分歩くと、旧東海道沿いに江戸情緒あふれる町並みを見ることができます。
その約800mの街道沿いには、昔ながらの風情を生かしたカフェ、食事処、土産物屋などがあり、歴史と文化と観光がギュッと詰まった空間になっています。
さあ、美しいまち有松を歩きませんか。
こころを満たすものにたくさん出合えますよ。
スポットの概要outline
- 所在地
- 〒458-0924
名古屋市緑区有松3008(有松・鳴海絞会館) - 料金
- 【有松・鳴海絞会館(資料室・ビデオ)】
◎大人(1人):300円
◎小・中・高生(1人):100円
※ 料金は変更になる可能性がございますので公式サイト等でご確認ください - 営業日・時間
- 【有松・鳴海絞会館】
9:30~17:00(※ ただし実演は16:30まで) - 駐車場
- 【有松・鳴海絞会館】
普通車10台、バス5台
- トイレ
- 【有松・鳴海絞会館】
有り - 定休日
- 【有松・鳴海絞会館】
無し(年末年始休暇、臨時休館有り) - お問い合わせ
- 052-621-0111
バリアフリー情報
アクセス方法access
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電車でのアクセス
名鉄「名古屋」駅から、「有松」駅下車。徒歩約5分
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車でのアクセス
◎名古屋第二環状自動車道「有松IC」より約1分
◎名古屋高速3号大高線「笠寺IC」より約20分