Column.06
「酒販店に聞く!ひやおろしの選び方」
愛知は実は地酒の宝庫。県内には40を超す日本酒の蔵元があります。そして、秋に飲みたいお酒が“ひやおろし”。ひやおろしとは、春先に桶に貯蔵した酒をひと夏越してから火入れせず“ひや”のまま出荷するもののこと。秋の足音が聞こえてくるのに合わせて味わえる、今こそ旬のお酒です。愛知県産のひやおろしで、味覚の秋をいっそう豊かに楽しんでみませんか。
「みのしょう」 店主 平野博己さん
「みのしょう」は大正9年創業の老舗酒販店。一見、普通の町の酒屋さん風ですが、日本酒、地酒に力を入れ、70以上の蔵元の銘酒を選りすぐっています。冷蔵の温度、空調、さらに遮光にまで気を配る徹底した品質管理で、ベストの状態でお客さんの手に届けることに力を注いでいます。
「ひやおろしは“秋上がり”という名称でも呼ばれ、季節感豊かな秋に出荷されるお酒です。基本的には純米づくり(純米吟醸含む)の火入れせずに生詰めするお酒を指します。春先にできた新酒を樽の中でひと夏越させ、熟成してうまみが乗ったところで瓶に詰めて出荷をする。ほとんどが9月上旬以降から出回りますが、どの蔵も数量限定のため予約だけで完売するものもあります。
半年以上熟成させているため、角が取れて日本酒本来の丸みやうまみが感じられるのが全般的な特徴ですが、概ねそれぞれの蔵の味筋を守っています。愛知県産は、食事によく合う米のうまみが感じられる中口のお酒というのがこれまた全般的な特徴です。
ひやおろしを買う酒屋さんは当然ですがある程度品揃えに力を入れている店で選ぶ方がいい。店主がそれぞれの蔵本来の味筋を分かっていれば安心感があります」
○みのしょう
名古屋市中川区九重町3-10
Tel:052-351-6307
営業時間:9:00~21:00(日は10:30~19:00)
【愛知県産ひやおろしが買える酒販店】
○リカーショップオオタケ
名古屋市千種区春岡1-34-18
Tel:052-751-1492
10:00~深夜0:00(日祝~20:00)
取り扱いのひやおろし:『米宗 山廃純米吟醸 ひやおろし』 青木酒造
『米宗 完全発酵 純米ひやおろし』 青木酒造
『生道井 衣が浦若水 特別純米秋上がりひやおろし』 原田酒造
『酔ってござる 吟醸ひやおろし』 神の井酒造
『ほしいずみ 純米吟醸 ひやおろし』 丸一酒造
『一念不動 特別純米 夢山水 ひやおろし』 関谷醸造
○大升屋
名古屋市天白区横町704
Tel:052-802-3175
営業時間:10:00~20:00(日13:00~19:00)
定休日:第2・第3月曜日
取り扱いのひやおろし:『一念不動 特別純米ひやおろし』 関谷醸造
『蓬莱泉 夢筺 特別純米ひやおろし』 関谷醸造
○酒泉洞堀一
名古屋市西区枇杷島3-19-22
Tel:052‐531-0290
営業時間:10:00~19:00(日祝11:00~)
定休日:年始
取り扱いのひやおろし:『一念不動 特別純米 ひやおろし』 (関谷醸造)
『蓬莱泉 特別純米ひやおろし 夢筺』(関谷醸造)
『醸し人九平次 火と月の間に』(萬乗醸造)
『白老 若水純米冷やおろし』(澤田酒造)
『生道井 若水 特別純米ひやおろし』(原田酒造)
○吉田屋本店
名古屋市東区東外堀町17
Tel:052-951-1058
営業時間:9:00~21:00
定休日:日・祝休(12月は無休)
取り扱いのひやおろし:『白老 若水純米冷やおろし』(澤田酒造)
○ やっこ酒店
愛知県西尾市平坂町上縄88-1
Tel:0563-59-6231
営業時間:8:00~21:00
定休日:月
取り扱いのひやおろし:『ほしいずみ 純米吟醸 ひやおろし』 丸一酒造
『尊王 月読みの宴 純米吟醸原酒』 山崎合資
『尊王 奥 旬 夢山水十割 純米吟醸原酒』 山崎合資
※掲載の商品は、期間限定の商品のため売り切れる可能性もございますのでご了承ください。
コラムで綴るあいち「ひやおろし特集」Vol.1、2は
下記リンクからご覧ください。
取材【ライター 大竹 敏之】
<プロフィール>
名古屋メシと中日ドラゴンズをこよなく愛する名古屋在住のフリーライター。雑誌、新聞、Webなどに名古屋情報を発信。著書は『名古屋の商店街』『名古屋めし』『名古屋の喫茶店』『名古屋の居酒屋』など。コンクリート仏師、浅野祥雲の“日本唯一の研究家”として作品の修復活動にも取り組んでいる。