Column.37
【ダム見学】新豊根ダムの内部へ潜入!
設楽ダム建設現場見学に続き、じわじわと人気が出てきているインフラツーリズム第2弾、愛知県のてっぺん「豊根村」にある「新豊根ダム」へ。わが国最大級の水力発電所であり全国9位の発生電力量を誇っているだけあって、その大きさに圧倒されてきました!高所恐怖症の方にはスリル満点?のワクワクドキドキのダム見学レポートです!
新緑が落ち着き、風はあるもののじりじりとした暑さを感じる5月某日、天竜川水系大入川にある「新豊根ダム」へ。インフラ(公共施設)の裏側に触れる新しい観光の形「インフラツーリズム」が最近人気になっていると聞き、ダム見学にやってきたのです。
エレベーターに乗せてもらい、ダムの内部へ。
エレベーターは山の形状に沿ってゆっくり斜めに動いています。
台風の時も安全にコンジットゲートに向かえるように整備されたもので、こういった斜め移動のものは珍しいのだとか。
到着した時には横揺れしたりして、なんとなく違和感あるぅ~。
エレベーターから出てみると・・・巨大壁がすぐ目の前に!
「うわぁ~」と感激しながら皆カメラを取り出すも、デカ過ぎてなかなかうまく撮れません。
新豊根ダムの特長は全国的にも珍しいこのアーチ型。わが国最大級の水力発電所であり全国9位の発生電力量を誇っています。
山の向こうには、天竜川本流の佐久間ダム(←ここはしゅんせつ船があってカッコいい)と地下の導水路でつながっていて、この両者間で水を行き来させながら「揚水発電」を行っています。電力が必要な昼には新豊根ダムから佐久間ダムに戻します。
下池から上池に戻すのにも当然電力が必要なのだけれど、あまった電力で効率的に稼働させているのだとか。
ちなみに放流する時に操作するのは中央部にある「コンジットゲート」。
上のゲートは「クレストゲート」といい、コンジットゲートに不具合があった時のためにあるのだそうです。
こういった万が一の事態をも想定したつくりがダム内随所にあることに感心させられます。
ダムから見る排水側の景色もここならでは。
一瞬、最近話題の水不足のせいかと不安になったのですが、いつでもこの程度の水量とのこと。
そして、この一見細くて頼りなさげなこのキャットウォーク・・・
どんな狭いところを歩くのかとワクワクしていたら、意外と2人ぐらいは一緒に歩けそうな幅がありました。
それでも階段は網状になっていて下が透けていますので(降雪対策だそうです)、高さも相まって怖く感じる方もいるかもしれません。
展望台には、絶対に体験していただきたい『ヤッホーポイント』があります!
正しいヤッホーは下を向いて、ダムに反響させるように叫ぶこと。
すると「ヤッホー・・・ホー・・・ホー・・・」と、かなりきれいなエコーがかかります。ここで歌うと最高でしょうねぇ~。
そういえば以前、この環境を活かしてコンサートを行ったそうですが、その時はトランペットの音が反響してコンサートホール級の鳥肌ものの演奏会になったのだとか。
ダムでコンサート・・・なんか面白いですね!
ちなみにダム湖(みどり湖)にも「ヤッホーポイント」がありますので、いろいろな場所で試してみてください。
湖面に映る水鏡が見事な新豊根ダムは、周辺の景色もとても美しく、わざわざ行く価値がある場所。日々の喧噪を離れ、静かな豊根の山の中で、ダムを見学してダムカードをもらって、ヤッホーして、美味しいダムカレーを食べるインフラツーリズムを体験してみませんか。